NetSuiteと奉公V ERPクラウドを徹底比較!機能・向き不向き・乗り換えのポイントを解説

企業が使用するERPシステムは、業務効率や競争力に大きく影響します。NetSuiteと奉公V ERPクラウドは、いずれも高い評価を得ているERPソリューションですが、それぞれの特性や機能には違いがあります。

本記事では、NetSuiteと奉行クラウドの機能を徹底比較し、どちらが自社のニーズに適しているかを判断するポイントを詳しく解説します。また、両システムの向き不向きや乗り換えの際に考慮すべきポイントについても紹介しますので、奉公V ERPクラウドからNetSuiteへの乗り換えを検討している方も最後までご覧ください。

目次

NetSuiteとは

NetSuiteは、企業の業務プロセスを一元化するために設計されたSaaS型統合業務アプリケーションソフトウェアです。会計、ERP(Enterprise Resource Planning)、CRM(Customer Relationship Management)、Eコマースなどの主要な機能を単一のプラットフォームで提供することで、企業は効率的に業務を管理できるようになります。

特徴

NetSuiteは、SaaSプロバイダーの中でもリーディングカンパニーとして知られ、北米地域で急速に成長しています。Deloitteの「Fast 500」でもその成長が証明されています。NetSuiteの特徴として、オンデマンドサービスのため、ハードウェアの調達やライセンス料金などが不要な点が挙げられます。

また、ビジネスインテリジェンス(BI)機能やダッシュボード機能が標準で装備されており、リアルタイムで最新のビジネス情報を把握できることも大きなメリットです。

機能

NetSuiteには多岐にわたる機能が搭載されています。具体的な機能として以下が挙げられます。

機能説明
CRM・SFA顧客情報や商談の進捗を管理し、営業活動をサポート
販売・債権管理受注から請求、債権管理までを一元化
購買・債務管理仕入れから支払いまでのプロセスを効率化
在庫管理在庫の最適化とコスト削減を支援
需要供給計画・生産管理生産計画の立案と管理を支援
財務会計財務データを統合し、正確な報告を提供
経費精算経費の申請から承認、支払いまでを効率化
プロジェクト管理プロジェクトの進捗とコストを管理
BI・データ出力データ分析とレポート作成をサポート
マスタ管理重要データを一元管理し、業務の一貫性を確保
複数会社管理グローバル展開する企業でも統合管理が可能
監査機能内部統制とコンプライアンスを強化

向いている企業

NetSuiteは、以下のような企業に向いています。

向いている企業説明
中小企業から大規模企業までNetSuiteは、50人規模のスタートアップから数千人規模の多国籍企業まで、成長に応じた柔軟なシステム運用が可能
多様な業種の企業製造業、小売業、金融業、医療業界など、業界特有のニーズに対応し、在庫管理や生産計画、小売業の販売管理やCRMの強化が可能
古いシステムの更新を検討している企業レガシーシステムの置き換えを検討している企業に、スムーズな移行を提供し、システム管理の負担を軽減しつつ最新技術を活用した効率的な経営を実現
グローバル展開する企業27言語、190以上の通貨、160か国以上の税制に対応し。多国籍企業が各国の法制度や税制に対応する際も一元管理が可能となり、迅速かつ正確な意思決定をサポート
コスト削減を目指す企業強力な技術基盤を持つNetSuiteは、外部ベンダーへの開発依頼を減らし、システムのカスタマイズやメンテナンスを簡素化してITコストを抑えつつ業務効率の向上を実現する

奉公V ERPクラウドとは

奉行VERPクラウドは、DX(デジタルトランスフォーメーション)をスマートに実現したい中堅・成長企業向けに設計された即戦力型のクラウドERP(Enterprise Resource Planning)ソリューションです。

特徴

奉行VERPクラウドは、累計69万社の導入実績を基にベストプラクティスを追求し、標準化・最適化された業務プロセスと業務処理機能を提供します。これにより、企業は経費精算や勤怠管理などの業務プロセスを効率化し、業務全体の生産性を大幅に向上させることができます。

次に、グループ経営の合理化とグループマネジメントに対応する点です。奉行VERPクラウドは、グループのシステム基盤を統一し、連結決算の早期化を実現します。約4,000社のグループ企業に採用されており、グループ全体の財務データをリアルタイムで統合管理することで、迅速かつ正確な経営判断をサポートします。

さらに、内部統制対応および会計監査対応が可能なことも大きな特徴です。IPO準備に必要な内部統制の構築を支援し、2021年IPO実現企業の約56%に採用されています。財務会計システムはISO15408の認証を取得しており、内部統制とコンプライアンスを強化し、信頼性の高い財務報告を提供できます。

機能

奉公V ERPクラウドの機能は以下のとおりです。

カテゴリー機能
従業員業務証憑提出・承認、労務手続き、勤怠管理、年末調整申告、給与明細、マイナンバー、メンタルヘルス、人材育成
経理・財務担当業務会計(個別原価・建設業)、証憑管理、管理会計、債権債務、固定資産・リース資産、税務申告、支払調書
人事労務・総務担当業務人事管理、給与管理、勤怠管理、労務管理、法定調書・マイナンバー
業務担当業務販売管理、仕入・在庫管理、データ分析、債権債務、業種対応
その他業務(他システム連携)連結会計、BI、名刺管理、SFA/案件管理、CRM/顧客管理、POS、EDI/EOS、EC、業種特化システム、ビジネスチャットなど
内部統制対応監査対応(IT全般統制)、監査対応(決算財務報告の内部統制)

向いている企業

奉公V ERPクラウドは、以下のような企業に向いています。

向いている企業説明
中堅・上場企業DX推進、IPO準備、グループマネジメント、グローバル対応を求める企業
グループ経営企業グループシステムの統一、連結決算の早期化を実現したい企業
グローバル展開企業海外子会社の会計データ統合、多言語・多通貨対応を必要とする企業
大容量データを扱う企業大容量データの高速処理とデータ分析基盤を必要とする企業
内部統制対応企業内部統制や会計監査に対応し、IPOに必要な体制を構築したい企業

奉公V ERPクラウドからNetSuiteに乗り換えるメリット

奉公V ERPクラウドからNetSuiteへの乗り換えを検討する企業に向けて、そのメリットについて詳しく解説します。

統合性と一元管理

NetSuiteは、ERP、CRM、Eコマースなどの主要な業務機能を単一のシステムで一元管理できるSaaS型統合業務アプリケーションです。これにより、各部署が異なるシステムを使用する必要がなくなり、データの一貫性が保たれます。
奉公V ERPクラウドも多くの業務機能をカバーしていますが、システム間の連携や一元管理においては、NetSuiteほどの統合性を提供していません。

グローバル対応と多言語・多通貨対応

NetSuiteは、27言語、190以上の通貨、160か国以上に対応しています。これにより、グローバル展開を視野に入れている企業や、既に海外で活動している企業でもスムーズに運用できます。

奉公V ERPクラウドも多言語・多通貨対応を提供していますが、対応範囲がNetSuiteほど広くはなく、特に複数の国にまたがる複雑な会計処理や税務対応においては、NetSuiteの方が柔軟性と利便性が高いです。

リアルタイムのビジネスインテリジェンス(BI)機能

NetSuiteには、デフォルトでビジネスインテリジェンス(BI)機能やダッシュボード機能が備わっており、リアルタイムで最新のビジネス情報を把握することができます。これにより、迅速かつ的確な経営判断が可能になります。

奉公V ERPクラウドでもBI機能を提供していますが、NetSuiteほどのリアルタイム性や使いやすさに欠ける場合があります。特に、複雑なデータ分析や即時のレポート作成においては、NetSuiteの方が優れています。

カスタマイズと拡張性

NetSuiteは高度なカスタマイズと拡張性を持ち、企業の成長や変化するニーズに柔軟に対応できます。必要に応じて機能を追加したり、カスタマイズしたりすることで、業務効率をさらに向上させることができます。

奉公V ERPクラウドも一定のカスタマイズ性がありますが、NetSuiteほどの柔軟性や拡張性はありません。

どちらが適しているか慎重に検討しよう

NetSuiteと奉公V ERPクラウドのどちらが自社に適しているのかは慎重に検討する必要があります。

NetSuiteが適しているかどうかを確認したい場合は、無料のデモを利用することをおすすめします。
機能を体験できるため、導入後に後悔する問題を防止できます。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

株式会社ベンチャーネット 代表取締役
2005年に株式会社ベンチャーネットを設立後、SEOをはじめとするデジタルマーケティング領域のコンサルティングサービスを展開
広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で支援を行っています
著書に『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業 「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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