間接費を削減し利益率アップ!NetSuiteで実現する原価管理のポイント

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間接費とは?直接費との違いを理解しよう

間接費とは、製品・サービスを生産する際に間接的にかかる費用のことです。一般管理費、減価償却費、家賃、光熱費などが該当します。複数の製品・サービスにまたがってかかるため、どの製品・サービスにどれくらいかかっているのか正確に集計するのは簡単ではありません。

間接費は大きく材料費、労務費、経費の3種類に分けられ、さらに以下のように分類されます。

  • 間接材料費:消耗品費、備品費、補助材料費など
  • 間接労務費:間接作業賃金、手待ち賃金、休業賃金、従業員賞与手当、退職給与費用など
  • 間接経費:厚生費、減価償却費、賃料、保険料、修繕費、光熱費、旅費交通費、通信費など

一方、直接費は製品・サービスの生産に直接かかわって発生する費用です。生産量に比例して発生し、製品・サービスごとの集計が可能な点が特徴です。原材料費や直接作業者の人件費などが該当します。企業の利益に与える影響が大きいのも直接費の特徴と言えるでしょう。

直接費と間接費の主な違いは以下の通りです。

  • 費用感:直接費は高額、間接費は一つひとつの金額は少額
  • 発生基準:直接費は製品・サービスを生産するごとに発生、間接費は生産に関係なく発生
  • 発生頻度:直接費は規則的かつ限定的、間接費は不規則で多岐にわたる
  • 配賦の必要性:直接費は不要、間接費は必要

なぜ間接費の削減が重要なのか?

間接費は直接費と比べ、一つひとつの金額は小さいものの、費目が多岐にわたるため、トータルの金額は売上の10〜20%にもなることがあります。部門横断的に発生するため、管理が煩雑で、適正な金額の見極めが難しいという課題があります。しかし、削減できれば利益率の向上に直結します。

NetSuiteを活用して間接費を把握・削減する方法

NetSuiteなどのERPシステムを活用すれば、部門別、製品別に間接費をタイムリーかつ的確に把握・配賦することが可能です。製造現場で発生した間接費を集計した上で、作業時間など設定した基準に基づいて配賦計算を行うのです。これにより、どの部門で、どの費目に、どれだけ間接費が発生しているのか可視化できます。

把握できたら、あとは削減に取り組みましょう。部門責任者と協力し、コスト削減のアクションプランを練ります。

間接材料費の削減ポイント

間接材料費の削減には、消耗品の一括購入による単価引き下げ、必要量の見極めによる在庫の最適化などがポイントです。NetSuiteを活用すれば、安全在庫の設定や需要予測を活用した適正水準の在庫を維持することができるため、そこにかかるコストを削減することが期待できます。

間接労務費の削減ポイント

間接労務費においては、業務の自動化による作業工数の削減、外部リソースの活用による人件費の適正化などが有効です。 NetSuite導入によって一部の業務を自動化したり、システム導入のタイミングで業務フロー自体を見直すことで、大幅に無駄な作業を削減することも可能です。

間接費削減を成功させるコツ

一朝一夕では難しくとも、地道な積み重ねが大切です。NetSuiteで間接費の推移を追いかけながら、着実に削減を進めていきましょう。現場の創意工夫を引き出しながら、全社一丸となって取り組むことが肝要と言えます。

間接費をゼロにすることは不可能ですが、デジタル技術を駆使して最適化を進めることで、筋肉質な企業体質への変革は可能です。NetSuiteを梃子に、間接費マネジメントに真剣に取り組み、中小中堅企業の皆様の成長・発展につなげていただければと思います。

まとめ:NetSuiteで間接費管理を改善し、利益率向上を実現しよう

原価計算を適切に行い、利益を生み出すコスト管理に邁進することが、厳しい競争環境を勝ち抜くカギとなるでしょう。ぜひ、NetSuiteの導入を検討し、利益率の向上と企業の成長につなげてください。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

株式会社ベンチャーネット 代表取締役
2005年に株式会社ベンチャーネットを設立後、SEOをはじめとするデジタルマーケティング領域のコンサルティングサービスを展開
広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で支援を行っています
著書に『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業 「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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