NetSuiteとOBIC7を徹底比較!機能・向き不向き・乗り換えのポイントを解説

NetSuiteとOBIC7は、それぞれ異なる特徴や機能を持つERPソリューションです。OBIC7を使用しているものの、NetSuiteが気になるという企業は少なくありません。

この記事では、NetSuiteとOBIC7を徹底的に比較し、それぞれの機能や向き不向き、そして乗り換えのポイントについて解説します。企業の業務ニーズや成長戦略に合った最適な選択肢を見極めるための参考にしてください。

目次

NetSuiteとは

NetSuite(ネットスイート)は、企業の業務を効率化するためのクラウド型ERPシステムです。これまで別々に運用されていた販売管理や在庫購買管理、生産管理、会計管理などを統合し、全てを1つのシステムで管理できます。これにより、異なるシステム間のデータ連携や相関の調査が容易になり、業務効率や収益性が向上します。

特徴

NetSuiteはオラクルの子会社であり、世界31,000社以上が導入し高い評価を受けています。特徴的なのは、真のクラウドERPとして設計されており、マルチテナント型のサービスを提供することでバージョンアップを自動化し、管理コストを削減できることです。

CRMやEコマース機能も統合されており、全ての顧客情報や取引データが1つのデータベース上に集約されます。業種や国籍、業務プロセスを問わず、幅広い企業に適用可能であり、多数のフィードバックに基づいた改良が行われています。

機能

NetSuiteの統合基幹業務システム(ERP)には、在庫管理や人事管理、財務会計、サプライチェーン、BI機能、請求管理、受注管理、分析・レポートなどが含まれており、全ての顧客情報や取引データが1つのデータベース上に集約されています。また、顧客管理システム(CRM)やeコマース機能も統合されており、リアルタイムで顧客情報を更新し、ECサイトの管理や顧客へのアプローチが容易になります。

会計 / ERP顧客関係管理(CRM)データベース主導のWebサイト・オンラインストア従業員管理と生産性
収益認識
高度な請求システム
総勘定元帳
売掛金・買掛金勘定
高度な財務報告
プロジェクト会計*
予算
多通貨
受注管理
購買管理
定型レポート、カスタマイズ可能なレポート
会計期間管理
契約更新管理*
グローバルビジネス管理*
SFA(営業支援システム)
マーケティング自動化
顧客サポート、サービス
インセンティブ管理*
オフラインの顧客*
危機管理*
パートナー管理
フロントオフィスとバックオフィスの業務統合
電子ファイル/ソフトウェアの配信管理*
アフィリエイト・マーケティング
顧客獲得
顧客・パートナー向けセルフサービス
Webサイト分析*
eBayとの統合
役割別ダッシュボード
プロジェクトトラッキング
ペーパーレスの経費清算
高度なスケジュール管理
業務管理、時間管理
従業員記録
購買請求書
ドキュメント管理
従業員向けセルフサービス*
検索の保存
RSSコンテンツ
必要なデータに直接ドリルダウン
*これらの機能はモジュール購入の必要があります。

出典:NetSuite「IT企業に最適化されたNetSuiteの主な機能一覧

向いている企業・向いていない企業

NetSuiteが向いている企業・向いていない企業については、以下のとおりです。

向いている企業向いていない企業
・中小規模から大規模の企業
・多様な業界(製造業、小売業、サービス業、ホスピタリティ業界など)
・グローバル展開している企業
・成長志向の企業
・クラウドベースのソリューションを採用したい企業
・小規模企業やスタートアップ
・業界特有のカスタマイズが必要な企業
・既存のレガシーシステムに依存している企業
・極めて高度なセキュリティ要件がある企業
・特定の地域に焦点を当てている企業

OBIC7とは

OBIC7は、オービックが提供する信頼と実績のワンストップ・ソリューション・サービスです。

特徴

企業の情報システムの構築において、コンサルティングからシステム企画、構築、そしてサポートまで、オービックが一貫してサポートします。OBIC7クラウドサービスは、プライベート型の提供であり、専用の環境を構築することで、柔軟性とセキュリティを両立させています。

インターネット環境があれば、迅速に利用可能であり、ハードウェアや保守メンテナンスの必要がないため、運営コストを削減できます。また、OBIC7は厳重なセキュリティ対策を施した自社データセンターを運用し、セキュリティ要件を満たしたサービスを提供しています。

機能

機能説明
会計管理振込伝票、出納帳、仕訳、勘定元帳、残高試算表などの管理
経費精算経費の申請、承認、集計、振込などの処理
決算処理決算書、内訳書、概況書、青色申告書、消費税、キャッシュフローなどの作成
資産管理固定資産管理、償却計算などの処理
人事管理社員情報、扶養家族、マイナンバー、社会保険などの管理
人材管理社員の従事業務、保有資格、異動/職務経歴管理、研修受講履歴などの管理
勤怠管理タイムカード集計、勤怠登録、勤怠承認、出勤簿などの管理
給与計算給与計算、賞与計算、控除、明細書、振込などの処理
税制関連所得税、住民税、年末調整、源泉徴収票などの処理
販売管理受注、売上、請求書、入金などの管理
購買管理発注、仕入、納品書、支払などの管理
在庫管理品目、商品企画、有効期限、棚卸し、在庫状況などの管理
債権管理売掛金、未収金、預り金、外貨建債権などの管理
債務管理買掛金、未払金、立替金、外貨建債務などの管理
生産管理製番管理、所要量計画、製造工程、工程実績、外注管理などの管理
原価計算原価シミュレーション、予定原価、実際原価、差異分析などの管理
品質管理品質保証、品質管理などの管理

これらの機能を活用することで、企業は効率的な業務運営や情報管理を実現し、組織全体の効率性や生産性を向上させることができます。

向いている企業・向いていない企業

OBIC7が向いている企業・向いていない企業については、以下のとおりです。

向いている企業向いていない企業
・中規模から大規模の企業
・複数の業務領域を統合管理したい企業
・業務の効率化や生産性向上を求める企業
・様々な業種・業態の企業(製造業、サービス業、小売業など)
・クラウドベースのERPソリューションを採用したい企業
・カスタマイズ可能なERPソリューションを求める企業
・小規模企業やスタートアップ
・業務がシンプルであり、複雑な統合管理が不要な企業
・既存のシステムやプロセスを大幅に変更することを望まない企業
・業界特有のカスタマイズや要件を必要とする企業には、一般的なERPソリューションよりも業界専門のソリューションが適している可能性がある

OBIC7からNetSuiteに乗り換えるメリット

OBIC7からNetSuiteに乗り換えるメリットについて、詳しく見ていきましょう。

グローバル展開への対応

NetSuiteは、世界中の拠点や部門とのリアルタイムなデータ共有を実現し、グローバル展開に適しています。一方、OBIC7は主に国内の企業向けに開発されており、グローバルな拡張性や柔軟性が限られています。

統合性と効率性の向上

NetSuiteは、財務、顧客管理、在庫管理など、さまざまな業務領域を統合管理します。これにより、企業内のデータやプロセスが一元化され、業務の効率性が向上します。一方、OBIC7は統合性があるものの、NetSuiteほどの幅広い機能や柔軟性は提供されません。

リアルタイムなビジネスインサイトの提供

NetSuiteは、高度な統計分析やレポート機能を提供し、リアルタイムのビジネスインサイトを提供します。一方、OBIC7のレポート機能は比較的限定されており、ビジネスインサイトの把握や迅速な意思決定には限界があります。

どちらが適しているか慎重に検討しよう

NetSuiteとOBIC7のどちらが自社に適しているのかは慎重に検討する必要があります。

NetSuiteが適しているかどうかを確認したい場合は、まず無料のデモを受けることをおすすめします。
機能を体験できるため、実際に利用したところ思っていたシステムではなかったという問題を防止できます。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

株式会社ベンチャーネット 代表取締役
2005年に株式会社ベンチャーネットを設立後、SEOをはじめとするデジタルマーケティング領域のコンサルティングサービスを展開
広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で支援を行っています
著書に『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業 「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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