管理会計における収益性分析とは、少ない資本で売上を上げる力を分析することです。自社の収益性を確認することで、経営の安定に必要な要素や掲げるべき目標などが見えてくるでしょう。収益性分析は、NetSuiteで簡単に分析できます。ここでは、管理会計における収益性分析について、概要から活用のメリット、各種ツールでの確認方法をご紹介します。
NetSuiteの全体像について知りたい方は、以下記事をチェックしてください。
そもそも収益性とは
収益性とは、会社が持つ稼ぐ力のことです。会社を経営するには、資本を投じて売上を生み出します。そして、売上から経費を差し引いて残った額が利益です。この利益を少ない資本で生み出せれば、収益性が高いと言えます。また、経費を抑えて大きな利益を生み出せる場合も同様です。
収益性分析の方法とNetSuiteでの確認方法
収益性分析とは、あらゆる要素を分析して会社の収益性を把握することです。総売上から経費を差し引いて利益を算出しても、その利益を生み出す力までは把握できません。どこに経費をかけすぎたのか、反対に経費を抑えられたのかがわからないためです。そこで、いくつかの項目に分類して計算することで、収益性を分析できます。
収益性分析において計算すべき項目をご紹介します。また、クラウドERPシステムのNetSuiteで指標を確認する方法をご紹介します。(数値はサンプルです)
ROE(自己資本利益率)・ROA(総資産利益率)
「少ない資本でいかに売上を伸ばせるか」は、ROEやROAから導き出せます。
計算式は以下の通りです。
自己資本利益率(ROE)=当期純利益/自己資本×100
総資産利益率(ROA)=当期純利益/総資産×100
NetSuiteでは、SuiteSuccessを導入されている場合、デフォルトの経営責任者ロールの役員会指標から確認できます。
売上高総利益率
売上高総利益率は粗利率ともいい、商品やサービスの競争力を示します。
売上高総利益率=売上総利益÷売上高×100
売上高当期純利益率
売上高当期純利益率とは、会社の最終的な収益性のことです。
売上高当期純利益率=当期純利益÷売上高×100
収益分析の結果をどのように活かすべきか
収益性分析で押さえておきたいのが、収益性が高いか低いかの判断基準です。収益性は、高いか低いかを見るのではなく、高くなっているか、低くなっているかを見るべきでしょう。事業年度ごとに経費をどれだけ投入しているか確認してみてください。売上が伸びていても、過剰に経費を投入していれば収益性は低くなります。
また、同業他社や業界の平均を確認すると、自社の収益性が高いかどうかがわかります。競合他社が自社と規模が違いすぎても、収益性の指標は比率で表せるため、問題なく比較できます。