Heart Core Roboとは?業務自動化の筆頭と言われるRPAを徹底解説

近年RPAという言葉を見かける機会が増えたと思いますが、実際にはどんなことをしてくれるの?と疑問に思っている方も多いかと思います。
RPAは簡単に言うと「手順が決まった人間の仕事を、代わりにやってくれるアシスタント」と考えれば分かり易いと思います。
Robotic Process Automationを省略し、RPAと呼ばれています。
RPAツールによって作成したロボットにより業務を自動化するものをまとめてRPAと呼びます。
Heart Coreでは「Heart Core Robo」というRPAツールを発売しました。
ロボットと呼んでいますが、ソフトウェア上のロボットなので、ターミネータみたいに人間の形はしてないですし、自分で考えて話すことも今はまだなく、PCやスマートフォン内で働く目には見えないロボットなのです。

目次

Heart Core Roboとは

2018年3月に発売されたデスクトップ型RPAツールになります。

Heart Core Roboの特徴はOCR機能標準搭載 、高度な画面認識、マルチOS・マルチブラウザ・マルチデバイスというところです。
OCR機能標準搭載についてはイメージとされて出力された文字を読み取り、デジタルデータを文字として出力変換する技術であるOCRがHeart Core Robo には、はじめからついてきます。
RPAツールとOCRツールを分けて購入する必要が無く、コストを抑えることが出来ます。
高度な画面認識については、解像度が違う画像やフォントが変化する画像をあらかじめ登録可能です。
IF関数ですべての画像パターンを指定することなく、単一のスクリプトで動き続けます。
そのため、仕様が頻繁に変動するようなWebサイト上のデータをコピーすることも可能になっている為、止まらないRPAとの評価を得ています。
マルチOS・マルチブラウザ・マルチデバイスについては、他社RPAツールがWindows専用として主流となっている中、Heart Core RoboはMacやLinuxなどのWindowsと異なった環
境にも適応します。
専用のPCをわざわざ用意することなく、空いているPCを有効的に活用し、導入することが可能です。

Heart Core Roboの歴史

2018年6月1日に株式会社ジゾンから「ハートコア株式会社」へと社名変更が行われました。
以前から展開されていた「Heart Core」の認知が高まったことに伴い、社名変更に至ったようです。
その中でもHeart Core CMSが人気を博しており、国内での導入実績550社以上で、全世界での導入実績3,500社以上と日本国内シェア率がNo.1になっています。
CMSとは、Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)の略称で、Web制作を行うために必要な専門的知識が無い場合でも、Webサイトやコンテンツなどを構築・更新・管理を行うことができるシステムのことを言います。
Webテクノロジーは、急激なスピードで進化しており、CMSも大きく変化しています。
例えば、静的なWebサイトからユーザーにとって必要な情報を発信できる動的なWebサイトへ、スマートフォンやタブレットPCなどのような様々なマルチデバイスへの対応、FacebookやInstagramなどの多様なSNSサイトとの連携、複数のWebサイトやグローバルサイトなどの管理、EC・CRM・ビックデータとの連携、SEOなどの売り上げアップを図るためのマーケティング機能、Webサイト運営のセキュリティ強化など様々なコンテンツを管理するだけのシステムからコンテンツをより活用するためのシステムに進化しています。
そんな中で生まれたHeart Core Roboなので、現在あるRPAツールはWindowsやIE依存といったものが多い中で、MacやChromeでの使える、マルチOSやマルチブラウザに対応することを強みとしたRPAツールになりました。

Heart Core Roboの導入実績

Heart Core Roboは2018年3月にハートコアが販売を開始したばかりの後発組の製品です。
そのため、この多様性のあるツールを導入企業が増えていくのはまだまだこれからのようです。
導入企業の1社である「株式会社ONO plus」は得意先WEBシステムの帳票ダウンロードや出力印刷、自社システムデータエクスポート作業などをHeart Core Roboで行い、人的作業時間の削減効果が出ているそうです。
ほかにも経理のデータ移行作業や、食品メーカーでは生産管理用の社内システムとBI連携をおこなっていたり、繊維産業素材会社では人事データ入力などを行っています。
RPAツールの中でも後発組ではありますが、その分むしろ既存のRPA製品にある弱点を克服できているRPAツールになっています。

Heart Core Roboで実現できること

ここではHeart Core Robo で実現できることを5つご紹介していきます。

  1. ブラックボックス型
  2. ロボットチューニングを可能にする対象認識方法
  3. マルチプラネットフォーム・マルチブラウザ対応
  4. シミュレーターの利用
  5. iOS/Androidでの動作

実現できること①ブラックボックス型

動作対象となるアプリケーションUI上の入出力の結果のみを認識、UI以下のレイヤー及び内部構造を考慮しません。
ブラックボックステストでは、内部的なプログラムの仕組みについては問題視せず、あくまでも入力されたデータの処理結果のみに絞り確認します。
内部構造が明らかでないもの、という意味で「ブラックボックス」と呼ばれています。
一番大きなメリットはアプリケーションの動作環境やビジネスアプリケーション内部構造を考慮する必要が無く、アプリケーションの画面上に表示さえされていれば正常に動作する点です。
VNC(Virtual Network Computing)やRDP(Remote Desktop)越しなどの操作や、Flash機能を使ったアプリケーションの操作や、社内で構築したインハウス業務アプリケーションの操作も可能です。
気を付けておくべき点としては、対象アプリケーションのルック&フィール(GUIにおける使用感)が変更されたり、操作対象部分がPCなどのデスクトップ画面からはみ出すなど見切れてしまっていたり、意図しないポップアップなどのエラーにより操作対象となる部分が隠れてしまった場合などには認識が出来なくなります。
またHTMLページを解析してデータを取得する方法とは異なります。
なお、Excel・CSV・テキストファイルの読込・書込などはAPIで高速に処理できます。
デスクトップを表示する必要がありません。

実現できること②ロボットチューニングを可能にする対象認識方法

Heart Core Robo は様々な操作対象認識があり、複数の方法を組み合わせる事で様々な種類の業務のロボット化が可能になります。
イメージ検知・座標指定・色検知・OCR・文字コレクション・API・HTML解析などの動作方法があります。
イメージ及び色検知は独自のエンジンにより高速に動作します。
OCRが標準装備されているのは別OCRソリューションを購入する必要が無いので大きなメリットになります。

実現できること③マルチプラネットフォーム・マルチブラウザ対応

Heart Core Robo はJRE上で動作します。
JRE1.6以上が入っている環境下であれば、Windows OS・Mac OS・Linux OSで動作します。
プラットフォームのバージョンも問いません。
さらに、画面上で操作対象を表示さえしていればブラウザの種類・バージョンも問いません。
Internet Explorer・Chrome・Fire fox・Safariその他すべての様々なWebブラウザで動作します。

実現できること④シミュレーターの利用

標準装備のシミュレーターを使用することで開発時に本番環境上での動作チェックが可能になり、実行時の処理速度の測定にロボットが停止するリスクを削減出来ます。
シミュレーターはスクリプトの「行」単位で実行可能の為、特定の箇所のみのテストが可能です。

実現できること⑤iOS/Androidでの動作

モバイルアプリに対しても動作するため、自社アプリの検証やキッティング作業に使用可能です。

Heart Core Roboの得意とする業務

Heart Core Roboの得意とする業務を3つご紹介していきます。
この3つを自動化できることによって生産性の向上などに繋がっていくと思います。
自動化を進めていく際に、これらの業務から手を付けるとスムーズに自動化を進めていけると思います。

  1. ルールベース
  2. マニュアル作業
  3. 繰り返し・大量業務

得意な業務①ルールベース

難しい判断が不要で、ロジカル業務のように論理的に遂行できる業務に向いています。

言い換えると、手順が明確になっている「これをやったら、次はこれ」とすべてのアクションが明記できる作業です。
人が行うと人的なミスを避けることは難しいですが、RPAなどのようなロボットは指示が明確であれば、絶対に間違えないツールです。

得意な業務②マニュアル作業

人が行っている作業で、創造や判断ではない単なる作業を言います。

単なる作業に人手がとられてしまうのはすごくもったいないです。
つまらない作業はロボットにお願いすれば、高速に処理してくれます。

得意な業務③繰り返し・大量業務

同じ動作を何度も繰り返す作業や、処理工数は多くないが、とにかく量が多い作業なども得意分野になります。

ロボットは、疲れない、飽きない、文句を言わないものです。
指示さえ的確に出せれば、繰り返し・大量業務でも効果は最大限に発揮してくれます。

Heart Core Roboが苦手とする業務

様々な業務を自動化できるのではないか?と期待が膨らむRPAですが、当然ながら何でもできる魔法のツールでなく、Heart Core Roboのような優秀なツールであっても苦手な作業や現時点では実現できない作業は多くあります。

  • RPAは判断しない
  • 急な仕様変更が生じる業務
  • 頻繁に変更されるWebサイトの自動化

ここで特に注意しなければならないのがRPAは判断しないという点です。
RPAでできる領域とできない領域をしっかりと見極めて活用することが重要になります。

苦手な業務①RPAは判断しない

対応できないことはないものの、十分に検討が必要なのが条件分岐です。
例えば、入力や転記作業などのような業務であっても、取引先ごとに入力内容や項目量が異なってしまうなど、業務遂行のための条件の分岐が多くなってしまうケースでは、これらを「細かく切り分けて実装する」といったこと必要になります。
開発のためのコストと、自動化による導入効果のバランスをよく検討しなければ、開発作業にばかり時間とコストがかかってしまい、投資対効果がでないということになりかねません。
事前にすべての条件を精査し、設定しておく条件分岐と異なり、その時の状況などを元に柔軟に対応することが求められる判断は、現在のRPAツールで行うことはできません。
条件分岐の内容等しっかりと見極めて、判断していきましょう。

苦手な業務②急な仕様変更が生じる業務

たとえルールがきちんと決まっている業務であっても、突然な仕様変更が頻繁に発生してしまうような業務には向いていないと言えるでしょう。
RPAツールは業務変更に対応することは人間の力を借りることでできますが、作業工程の変更に伴いRPAツールに組み込んであるすべての条件設定を変更してあげることが必要で、こういった作業が頻繁に発生してしまう場合、かえって作業工数が増えてしまうことがあります。
自動化を導入することによってコストや人的負担を軽減したいという本来のRPAツールを導入した目的から遠ざかってしまいます。
仕様の変更が発生してしまうたびに、RPAに条件設定の変更を繰り返していては、業務の効率化を実現することは難しいでしょう。

苦手な業務③頻繁に変更されるWebサイトの自動化

WebサイトのようにHTMLタグで対象のウィンドウのタイトルが認識できるもので、RPAロボットもそれを認識できるようにツール内で設計されている場合は、もちろん自動化できます。
ただし、頻繁に変更されてしまうWebサイトの場合は注意することが必要です。
最新情報の欄が更新されるのではなく、サイトのレイアウトなどを全体的に変更された場合やこれまでと異なる画面遷移となった場合、一時的に自動化できなくなる可能性が高くなります。
画面上の操作キーを何に設定しておくかによって変わりますが、かりに画面遷移自体に変更はされておらず、それぞれのHTMLタグについていた個々のNAMEやアンカー対象などがそのまま残されている場合は、あえて設定を変更せずとも運用できる可能性はあります。
しかし、もしHTMLタグの名前まで変更されているようであれば、残念ながら再度設定し直す必要が出てきます。
そのため、あまり頻繁に変更されるサイトの場合は、設定し直す労力と日々のプロセスの労力を天秤にかけてRPAの対象とするかを検討された方がいいでしょう。

Heart Core Roboを導入するメリット

Heart Core Robo を導入するにあたってのメリットは数多くあります。
その中でも今回は3つご紹介させていただきます。

  1. フローチャート型とスクリプト型の両方に対応
  2. Excelファイルの高速な読み書き
  3. 人員削減・コスト抑制・正確性アップ

メリット①フローチャート型とスクリプト型の両方に対応

誰でもロボット構築ができる直感的なフローチャート型と細かいところまで注意が行き届き、整っているロボット構築を可能にするスプリクト型の両方を使用することが出来ます。
フローチャート型では各コマンドをアイコンから選択でき、ドラック&ドロップでの組み立てが可能です。
さらにプロパティ画面で詳細な調整が可能で、グラフィカルビューとツリービューを搭載しています。
スクリプト型ではシンプルな文法の使用が可能で、ウィザード入力補助によるコマンド挿入ができます。
Javaの活用により、専門的な要件にも対応しており、シミュレーターの活用による逐次動作の確認も可能です。

メリット②Excelファイルの高速な読み書き

重いExcelファイルを立ち上げることなく、直接データをやり取りすることが出来るので業務の効率化が図れます。
実行端末へのExcelインストールも不要になっています。

メリット③人員削減・コスト抑制・正確性アップ

単純作業だけを行っている人員はロボットに置き換えが可能です。
ロボットに業務を任せられれば、その間は別の仕事ができる為、発生するコストを抑えられたと考えることが出来ます。
多くの人は単純作業だけを行っているわけではないので、すぐには人員削減とまではならなくても、効果は大きいです。
さらに、ミスやパフォーマンスダウンがロボットにはありません。
その為、常に正確な業務遂行が可能になります。

Heart Core Roboを導入するデメリット

RPAは最初に人間が定義したルールを忠実に守り、休みなく処理を自動的に繰り返してくれるツールです。
忠実であるが故に気の利かないRPAが引き起こすデメリットは次のようなものが挙げられます。

  • 誤った処理に気づかないままRPAが処理を続けてしまう
  • RPAのロボット開発に工数がかかりすぎてしまう
  • エラーを解消できず業務が止まってしまった

デメリット①誤った処理に気づかないままRPAが処理を続けてしまう

始めにも書いた通り、RPAは人が条件を定義した処理ルールに従って自動的に反復を行います。
そのため、誤った作業であったとしてもその処理ルールに妥当性があるかどうかの判断は行わず、処理作業を続けようとしてしまうため、処理ルールを作成段階の時点で、もし誤りがあると、想定していた正確な結果にはたどり着きません。
また、RPAは様々なシステムからデータを集めて処理を行うことが出来ますが、データを提供するシステムの仕様が変更された場合でも、同じ条件処理を繰り返し続けてしまいます。
データ出力を行うためのExcelシートの読み取り行が1行ずれてしまっただけでも望んでいた結果とは全く異なった結果を出力し続けるということになってしまいます。

デメリット②RPAのロボット開発に工数がかかりすぎてしまう

RPAベンダーのWebサイトを見るとRPAの導入はいたって簡単で、「今すぐにでも社内に導入・運用ができるのではないか」といった印象を受けてしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、これは自動化をしたい業務が事前に適切に選定されており、該当の業務フローが可視化され、漏れなく正確に整理されているという前提条件があるということを忘れてはいけません。
特に長年続けている業務はその時々の担当者によって作業が追加され、結果煩雑に変わっているものが多くあります。
これを機に業務の目的を改めて再確認し、ムダな処理や複雑な処理の見直しを行うことが重要です。
そうでないと、本来は必要としていないムダ業務まで業務自動化の対象として設計してしまい、ロボット開発を行う際の工数がムダにかかってしまうといった弊害などが発生することになります。

デメリット③エラーを解消できず業務が止まってしまった

RPAで業務を自動化した結果、その業務がブラックボックス化して業務内容を理解している人がいなくなっていたということがあります。
予期せぬエラーでRPAの処理が止まってしまったときに、手動で処理を進められるように対策を講じる必要があります。
誰もが理解できるマニュアルを作成しておくことも1つの対策になります。
特に、その処理が止まることで他の業務に大きな影響があるものは必ず準備するようにしましょう。

Heart Core Roboの導入までのプロセス

Heart Core Robo を導入するかどうかの判断のポイントは、Heart Core Roboを導入することによって、どれだけ業務効率の向上に繋がるかについて、またその投資対効果を事前に見極めておくということがポイントになります。
まず、2か月ほどかけて、Heart Core Robo がどのような業務に対してどの程度の成果を生むかを、きちんと診断するというプロセスを踏みます。
具体的には、Heart Core Roboの導入対象となるような業務を、実際に各業務部門に携わる方に選定をしてもらい、現在の業務手順について実際に観察を行ったり、細かくヒアリングを行い、その該当業務の手順を徹底的に洗い出しましょう。
その際、BPMツールなどを使い何人かの作業効率の比較をし、最も作業効率の良い人とそうでない人が行っている作業の差分を取ります。
その差分をもとに、業務にHeart Core Robo を導入した際に、どのくらい業務削減につながるかどうかの総業務量であると仮定します。
その削減が可能とされる業務量に、担当者の人件費をかければ、削減可能な費用の計算ができます。
次に、開発・管理・運用にかかるすべての費用を投資費用と考え算出をします。
削減することができる「費用」引く「投資費用」を「投資する費用」で割れば「投資効果」を知ることができます。
算出した「投資効果」の結果がプラスになった場合、導入効果が期待できると判断することができます。
導入後の運用期間が長期になればなるほど、またRPAロボットが稼働している台数が増えれば増えるほど投資効果は高まります。

デモ・ハンズオン

Heart Core Robo が期待通りの役割を果たせるよう様々な支援を行っています。
ロボット開発のためにRPAツール利用技術セミナーを行っており、レベルに応じて、基礎、総合、カスタマイズの三段階の研修が受けられます。
ロボット技術者の育成を行い、内製化のサポートを行っています。
さらに開発途中で出てきた様々な技術的な質問に答えられるよう、オンサイトでのスポット相談窓口も設置されています。
開発のための研修のみ行い、自社開発を進めていく場合もあれば、要望に応じて、共同開発を行うこともあるといいます。
共同開発を行う場合は、ハートコアから専門の技術者を常駐派遣してもらい開発を手伝ってもらうことが出来ます。

契約

代理店を通しての契約しか行っていないようです。
HPなどの問い合わせを使用すると代理店からの返信があるようなので、そちらから話を進めていくことが出来るようです。

導入計画の立案・準備

概念実証の結果検証を繰り返し、RPAロボットの導入範囲や導入スケジュールなどを計画し準備を進めていきます。
社内でRPA開発を推進するためのプロジェクトチーム (主に自動化該当業務に携わる責任者を置くことがベターです。) を作り、各担当者に明確な役割を分担し組織的にプロジェクトを進めるための体制づくりを進めていきましょう。
計画通りに推進できた場合、どのような効果が得られるかについても社内で共有しておくと、目指すビジョンが明確になり、導入を推進するためのモチベーションを維持することに繋がっていきます。

本導入

大企業の場合は各部署のトップにRPAを導入する意義や導入効果などを説明する場を設け部署ごとに担当を決め、ロボット開発などのノウハウを広めていく活動を行っていきます。
まず1つの部署だけにRPAロボットを導入し、RPAの自動化による成果を早期に実感したいのか、それとも最初から社内全体規模で導入を進めることを見越し、長期間をかけて業務自動化準備を進めていくのかによって、自動化ロボットを導入にかかる時間は大きく異なってきます。

運用

ロボットの開発自体は、技術的にそれほど難しいものではありません。
ただ、RPAロボットを業務で利用するためのガイドラインや社内ルールブックなどを作成し、明確にされていなければいつの間にか、ブラックボックス化や野良ロボットなどのような混乱を招きかねません。
RPAロボットを運用するための体制・RPAロボット作成を促進させるための開発者教育のコンテンツ・RPAロボット運用を行う上で、会社・部署内方針などの整備をした社内ルールブックをしっかりと準備しておきましょう。

Heart Core Roboのシナリオ作成

フローチャート型とスクリプト型の両方に対応しています。
Javaを活用するとプロフェッショナルな要件にも対応が可能です。

シナリオ整理の副次的効果

シナリオ整理をきちんとやることは、自分が取り組んでいる作業をより細分化して整理できるため、「見える化」・「ムダを省く」などの副次的なメリットがあります。
RPAによる効率化だけではなく、この作業は何のためにやっているのか、この作業は割愛できるのではないかを考えることだけでも業務効率化には効果があります。
「とりあえず業務に取り入れてみて、あとあとからトライ&エラーで修正していけばいいや。」こういった考え方は、結局のところ業務プロセスを温存させてしまったまま、部分的な作業のみをRPAロボットに肩代わりして作業してもらうことになります。
もちろんそれでも効果がないわけではないのですが、そもそもの目的が業務効率化であるように、より改善効果が出る方法を検討しないのは、新入社員が配属されたので、その人が時間を持て余さないように、とりあえず適当な作業を指示してやらせておくことと同じくらい非効率的なのです。
RPAロボットが自動化作業を担うためのシナリオを作る時間の方が、手間と感じたりムダだと考えるかもしれません。
先ほど業務フローで検討してみた結果、「RPAでできることはWeb画面からファイルをダウンロードすること」くらいになったとします。
しかしながら、現在社内で行っている業務の一部を「MS-DOS」や「VBAマクロ」などのRPAロボット以外のツールを併用することで実現することに繋がれば、RPAロボット自体が効率化できた時間はそれほど多くはなかったとしても、一連の業務全体としてとらえた際に業務効率化が達成できていればいいのです。
あるいは「MS-DOS」や「VBAマクロ」も使用せず、例えば「ダブルコーテーションマーク」を付けず保存を行う方法を調べ、ファイル編集の手間を1つ減らすこともできます。
シナリオを整理するだけでも業務効率化にはおおきな意味があります。

Heart Core Robo導入のポイント

Heart Core Roboを導入していくポイントをご紹介していきます。

  • 可能であれはRPA専門部署の設置
  • 実情に合わせた導入プラン
  • 複雑で高度な業務もこなすRPAへ

ポイント①可能であれはRPA専門部署の設置

会社規模がある程度大きく、情報システム部門の中に「Java」や「JavaScript」などPC言語によるソフトウェア開発などの経験がある技術者を1人でも抱えている場合は、開発効率から考えるとPC言語経験者がRPAロボット開発に携わるのがいいでしょう。
ただし、PC言語の技術者とはいえ個別業務の内容に習熟し、社内業務全体を見通すことができるわけではないので、RPAロボットの開発対象となる業務プロセスの可視化にあたっては、各業務部門担当者の協力が必要不可欠になります。
RPAロボットの開発が無事完了し、運用段階に入るとなると、情報システム部門、業務プロセス部門及び、人事管理部門などの要素にまたがった管理が望まれます。
ロボットを複数台抱える企業では、そうした要請に応えるために「RPA管理部門」という専門部署を作って、そこで運用・管理をすすめていくのが理想です。
RPA管理部門の主な役割としてはRPA実行用PCの供給・管理や作業工程を管理し、不具合が起きた時に解決すること、そして新たなRPAの構築を行うことになります。

ポイント②実情に合わせた導入プラン

もし、ロボットの開発や管理を内製化できないという場合でも、RPAを導入することは可能です。
開発にあたっては開発依頼をし、業務部門との協業によって、業務プロセスを可視化し、それをRPAのプロセスに落とし込んだ開発をお任せすることが出来ます。
運用については管理者を配置することが出来なければ、ロボットを使った作業をアウトソースする「ロボBPO」があります。
ロボBPOは指示に沿った業務作業が、きちんと遂行され完了しているかチェックを行った上で納品されるため、定期的に繰り返される一定量の業務が発生している場合にメリットが大きい方法です。
また、Heart Core Robo は、RPA導入端末を遠隔で管理ができるため、業務自動化をロボBPOに委ねた場合でも、安心して運用・管理ができる体制が、RPAロボット管理ポータルを基盤に社内に構築され、万が一のトラブルに対しても素早く状態を確認して問題解決にあたることが出来ます。

ポイント③複雑で高度な業務もこなすRPAへ

RPAはExcelのようなスプレッドシートのマクロと比較されたりしますが、できることの範囲が全く違ってきます。
例えば、Excelで管理しているデータをWebシステムに入力するということも使い方の一つですが、画面のどこをクリックしたかなどを判断し、別のサイトに遷移してデータを取得して処理するなど、とても複雑な作業をこなせます。
その他にも、基幹システムからデータベースにアクセスし、データ取り出し、データの情報をもとに請求書を作成し、作成した請求書をメールに添付したうえでメール作成を行って送信するなど、RPA以外のシステムやソフトウェアとの連携をとることが出来ます。
その他にも、別のシステムサーバーからRPAロボットを起動させ、ロボットAが作業を終了したら、ロボットBが別のシステムやソフトウェアを起動するなどということも可能になります。
つまり、一部の業務から始めたRPAは、適用範囲を拡大することで、会社全体の生産性をどんどん上げていくことが出来ます。
ですので、この一連の作業をロボットにやらせたら楽になりそうだ、と思われる定型的な業務があれば、まずは自動化に取り掛かってみてください。

Heart Core Roboまとめ

働き方改革が必要とされている今の日本企業のニーズに、ぴったり合っているのがRPAツールです。
働き方改革での目的とは、最終的に企業が現在よりも時間を有効に使えるようになり、イノベーションを起こしやすくするための環境づくりです。
実は、働き方改革にとって大きな足枷になる「付加価値が低い仕事」というのが、定型業務の場合が多いです。
定型業務の多くは正確にかつ速くできることが求められ、それをこなしたからといって高い評価には繋がりません。
そういった定型業務をRPAロボットに代行してもらい、労働時間の短縮と知的労働などの付加価値の高い仕事に時間と集中を促すことがRPA導入の狙いです。
しかも、定型業務の低減は、社員の「もっと評価される仕事をしたい」「自分にしかできない仕事をしたい」という願望を叶えるきっかけになり、モチベーションアップによって活躍する社員を増やします。
その結果、社員満足度や定着度が向上し、技術やノウハウの流出リスクが減るとともに、勤めたくなる会社として新たな人材も確保しやすくなります。
そして、もちろん残業と経費を減らすことにも直結し、利益率の改善も期待できます。

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