先日、このようなお問い合わせがありました。
RPAを使うべきか、Excelマクロ(VBA)を使うべきかは、RPAを検討する際に頻出のテーマです。
いずれも業務を自動化する際に使われるツールや機能です。「RPAはExcelマクロの広範囲版」といった説明もよく聞きますが、RPAかマクロかの選択は、実は明確な基準があると考えています。
それは、業務が定型か非定型か、業務範囲がOffice内で完結できるか、VBAが扱える方の有無、この3点です。
簡単なフローチャートを載せましたのでご活用ください。
順を追って説明します。
動画での解説はこちらから(内容は記事と同じです)
ポイント①:定型業務か否か
まず、自動化したい業務が定型業務か否かを判断する必要があります。
定型業務とは、作業手順が1つ1つ明確にマニュアルで記述可能なものです。
もし、このマニュアル化が難しいケース、例えばOCRで読み取った内容に合わせて作業を行う、といった場合ですと、基本的に選択肢はRPAになります。
ただ、RPAで非定型業務を扱う場合、非定型内容をどのようにRPAで処理するがカギとなります。通常の定型業務よりも工数が増え、開発費用やコストもかかりますので、非定型業務を含めて自動化すべきか、あるいは定型業務と切り離すか、あるいはプロセス自体を変えるか、といった検討が必要です。
もし、社内でRPAを使った業務の自動化を進めたい場合は、いったん定型業務から自動化することをお勧めします。
ポイント②:業務範囲がOffice内で完結できるか
業務が定型であった場合、業務内容がOfficeツールで完結するかを考える必要があります。
例えば、自動化したい業務がExcelと別のソフトの併用といったケースであれば、RPAで自動化するのがおすすめです。
RPAであればPC上のあらゆる動作の自動化が可能ですので、Officeツールを超えて自動化することができます。
一方、VBAの場合、基本的に自動化の範囲はOfficeツールに限定されます。
ポイント③:VBAが扱える方がいるか
Officeツール内で業務が完結する場合、最後にポイントになるのがVBAを扱えるかどうかです。
マクロの自動化ではなかなか実装が難しい場合や、エラー項目が出た場合の修正が困難です。
もし、部署内や社内にVBAを扱える人がいないのであれば、RPAで自動化することをお勧めします。
RPAであれば、VBAより少ない知識で自動化するためのシナリオを作成することができ、かつメンテナンスも容易です。
VBAを扱える方がいらっしゃる場合、マクロでの自動化が第1候補になります。
ただし、VBAを扱える方がいなくなった場合の運用も考える必要があります。
RPAかExcelマクロかの選択では、Excel内での動作の可否よりも、Excelの外での要素(人、作業内容)がカギとなってきます。
自動化したい業務内容と社内のリソースに合わせて選択するようにしましょう。
自社の業務がRPAで自動化できるか判断に迷った方はぜひ、こちらのページをご覧ください。
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