RPA技術者検定とは?WinActorの技術力を示す資格試験「RPA技術者検定」を解説

笹谷
RPA技術者検定エキスパートの笹谷です。

働き方改革や少子高齢化が進むに従って、単純業務を自動化できるRPA(Robotic Process Automation)の導入をする企業が増えています。それに合わせて、RPAを使ってシナリオを作成できる人材の需要も高まっています。
こうした流れを受けて、NTTデータは2018年に国内で初めて、RPAの技術力を認定する「RPA技術者検定」を開始しました。これは、NTTデータが提供するRPAツール「WinActor」の技術力を問う試験になっています。

この記事では「RPA技術者検定」の概要と、それぞれのレベルの難易度・勉強法について解説していきます。

目次

RPA技術者検定の背景にあるニーズ

RPA技術者検定が創設された背景に、企業側にRPAが動作するシナリオ作成を社内で内製したいというニーズがありました。2017年の9月に開催された「RPA/ビジネスAIカンファレンス2017」で実施されたアンケートでは、過半数の企業から「RPAが動作するシナリオ作成はベンダー側に頼らず、自分たちで使いこなしたい」という回答があり、利用者側もシナリオ作成のための自習環境や、RPAに関する知識や技術力に対しての客観的な評価を求めていることがわかりました。

そうしたニーズを受け、NTTデータはRPA技術研修を提供していましたが、研修で習得した技術の定着・活用を促すことや、利用者側の技術力を証明したいという要望に応えるために、RPA技術者検定が創設されました。

現在、RPA技術者検定は国内で唯一のRPAに関わる試験になっております。特に現時点で一番難易度の高い「エキスパート試験」は、試験の申し込みが開始して早々に締め切られるほどに人気の試験であり、RPAの技術力を証明したいニーズが高まっているのがわかります。

RPA技術者検定の概要と勉強方法

RPA技術者検定は以下の4つのレベルからなります。それぞれのレベルについて解説していきます。

  • 入門講座
  • アソシエイト
  • エキスパート
  • プロフェッショナル

入門講座

入門講座はネット上で誰でも受けられる講座になっています。講座の最後に定着を図るための試験があります。
RPAを初めて触れる方はまずはここから参加しましょう。                                     

RPA 入門講座
試験実施団体 株式会社NTTデータ
試験名称 RPA 入門講座
試験形式 多肢選択式
出題数 20問
受験資格 特になし
受験料 無料
受験対象 「WinActorを学習したい方」
「WinActorの概要を知りたい方」
合格基準 原則として、正答率8割以上。

(RPA 入門講座申し込みページより)

アソシエイト

RPA技術者検定アソシエイトは、WinActorの基礎的な操作に慣れたあと、定着を図るのにオススメの試験です。
4択式の選択問題になっていて、チュートリアルを終えてある程度操作に慣れた方なら合格は容易でしょう。
こちらは、WinActorに付随するチュートリアルを終えた後、先に挙げた「RPA 入門講座」を受講することが合格のルートになります。

RPA技術者検定アソシエイトについてはこちらもご覧ください。
[sc_blogcard url=”https://www.venture-net.co.jp/rpa/rpa-associate/”]

RPA検定アソシエイト試験概要
試験実施団体 株式会社NTTデータ
試験名称 RPA技術者検定 アソシエイト
試験形式 多肢選択式
出題数 50問
試験時間 60分
受験資格 特になし
受験料 7,150円(税込)
受験対象 「WinActorの基本的知識を有している方」
「WinActorのシナリオ作成経験のある方」
「WinActorの基礎知識を体系的に学びたい方」
合格基準 原則として、正答率7割以上。問題の難易度等により変動する場合あり。

(WinActorアソシエイト試験申し込みページより)

エキスパート

RPA技術者検定エキスパートは現時点で最も難易度の高い試験です。しかも難易度は年々上がっており、合格のためにしっかりと対策を行う必要があります。

アソシエイト試験とは異なり実技試験が加わっていて、問題文の状況に合わせてシナリオを作成したり、既存のシナリオを問題文に応じて改変していくことが問われます。公式の過去問が販売されていますが、第1〜3回と第4〜6回では問題文の量および難易度がはるかに異なります。

WinActorで使われるノード・ライブラリは一通り理解することはもちろん、Excel操作・IE操作は自由自在にノータイムでできる必要があります。WinActorの操作はもとより、例えばExcelのフィルタの設定といった、関連するソフトの使い方にも慣れておくようにしましょう。

エキスパート試験の詳細はこちらもご覧ください。
[sc_blogcard url=”https://www.venture-net.co.jp/rpa/rpa-expart/”]

RPA検定エキスパート試験概要
試験実施団体 株式会社NTTデータ
試験名称 RPA技術者検定 エキスパート
試験形式 実技試験
出題数 選択式問題30問+実技試験問題3問
試験時間 120分
受験資格 特になし
受験料 27,500円(税込)
試験会場 北海道、宮城、東京、名古屋、大阪、広島、福岡
試験頻度 4回/年
受験対象 「WinActorの機能について深く理解し、実際にWinActorを業務上の改善ツールとして活用経験のある方」
「WinActorのシナリオ変更やトラブル対応など運用保守、システム管理経験のある方」
合格基準 原則として、正答率6割以上。問題の難易度等により変動する場合あり。
合格率 50~60%

※第10回試験概要より

筆者の笹谷がエキスパート試験を受験した際の動画はこちらになります。

プロフェッショナル

プロフェッショナルはRPA技術者検定が開始されて以来、未だ一度も開催されたことのない試験です。
詳細の発表を待ちましょう。

RPA技術者検定を受験するメリットとは?

RPA(WinActor)の実力の証明になる

RPA技術者検定は国内で唯一のRPAに関する試験であり、試験勉強を行い、資格を取得することで、RPAの知識を体系的に学ぶことができます。
また、RPA技術者検定エキスパートを取得することで、RPAの知識・技術を証明することができますので、社内におけるRPAの推進・活用や、RPAの導入提案、要件定義、ロボットの構築・運用・保守に活かすことができます。
RPAは新しい分野のため技術に長けた人はまだまだ少ないです。そのため、未経験でも資格を取得することで周りと差をつけることができます。

RPAエンジニアとして就職・転職に有利に

RPAはまだまだ発展途上の技術であり、今後も導入が増加すると考えられています。日本の人口減少を考慮するとオフィスワークの効率化はどの企業も避けて通れない課題であり、RPAの需要は今後も高まっていくでしょう。その際、資格を取得しておくことで、技術力をアピールし、就職・転職を有利に進めることができます。
RPAエンジニアの年収は500〜600万円、RPAコンサルタントの年収の相場は500~1200万円になっております。正社員・派遣社員共に多くの求人情報が掲載されており、IT業界で働く人のキャリアアップにおすすめの資格と言えるでしょう。

RPA技術者検定の対策はベンチャーネットにお任せ

RPA技術者検定の人気は高く、特にエキスパート試験の合格は回を重ねていくごとに難しくなっています。過去問を繰り返し行うことに加えて、標準ライブラリを用いてさまざまなシナリオを作成する練習をしましょう。

弊社では、「アソシエイト試験に対する質問コーナー」「エキスパート試験の対策講座」などを実施しております。
WinActor導入支援も行っておりますので、こちらのページをご覧ください

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