Googleはすべてのウェブ担当者のパートナーともいえる存在ですが、時に大きな変動を引き起こして困惑させます。そのため変動に巻き込まれ、検索順位を下げられた経験のある方なら、かならず一度はGoogleに不信感を持つはずです。
Googleが定めたガイドラインに沿い、コツコツとコンテンツを作成し、ようやくアクセスも集まってきたと思いきや、一夜にして半減することもあるでしょう。ときにはアクセスが、数分の1になることも珍しくありません。ですがウェブサイトを運営していくのであれば、それでもGoogleをビジネスパートナーとして考え、理解する必要があります。
なぜGoogleはアップデートを繰り返すのか
Googleが多くのウェブサイトに多大な影響を与えるような、大きなアップデートを繰り返すのは、検索結果の質を向上させるためです。これ以外に理由はありません。
時にはアップデート後に、どう見てもちぐはぐな検索結果となり、あきらかに質の悪いウェブサイトが上位に来ている場合もあります。あきらかに自社のコンテンツの方がよいのにも関わらず、質のよくないサイトが上位に来ているのを見て、腹立たしい気持ちになることもあるかもしれません。
ですがそれでもGoogleは、質を追求するためにアップデートをしてるのです。
広告収入がなければGoogleは成り立たない
広告収入がなければ、Googleは運営を続けられません。
それほどGoogleにとって、広告による収益は大切なものなのです。Googleが毎年莫大な収益を上げていることはよく知られています。Googleの親会社である「アルファベット社」の2017年の売上が「3兆5,771億3,590万円」であることから分かるように、企業としては世界でトップクラスの規模。そしてその売上の大部分が「広告」であり、検索結果とウェブサイト内に貼られているディスプレイ広告です。Googleは営利企業ですから、売上を伸ばし続けなければなりません。
大きなアップデートを繰り返すのは、売上を伸ばし、ライバル企業に打ち勝つためなのです。
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Googleが利用者を増やすには高い品質が必要
Googleが広告収益を上げるためには、検索品質を上げることがもっと重要な課題。
なぜなら検索ユーザーからGoogleを選び続けてもらうためには、より質の高い検索サービスを提供し続けなければならないからです。現在では若年層が、GoogleではなくSNS内での検索に移行しているといわれています。その理由は「Googleの検索結果は偏っている」と感じているからにほかなりません。
つまり過度にSEO対策され、利用者の検索意図からズレた情報が寡占してしまう状況を打開し、さらに質を上げることが求められるのです。SEO対策の目的は、検索順位を上げることですが、ウェブサイトを検索エンジンだけを見て最適化し過ぎると、いずれはGoogleに対策されてしまいます。
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高品質なサイトとは検索者のニーズに応えるサイト
ではGoogleをビジネスパートナーとして考え、品質が高いと認定してもらうためには、どうすべきなのでしょうか。それは「検索者のニーズに応えるサイト」を作ることです。
あくまで検索するユーザーの求めるコンテンツを作り続けること。ユーザーがキーワードに求めるコンテンツは、時間の流れによっても刻々と変化します。たとえば「ドローン」というキーワードは、話題になりはじめた2014年ごろと、2019年現在ではユーザーが知りたいことがまったく違うはず。
新しいコンテンツを作り続けることも大切ですが、既存のコンテンツも現在の検索意図に合わせて少しずつ修正することも必要でしょう。
SEOは検索エンジンの攻略ではない
上位表示しているサイトは、基本的にはGoogleが持つアルゴリズムに、質が高いと判定されているからだと考えてよいでしょう。ですがアルゴリズムを逆手に取り、評価されやすい手法を見つけて攻略し、ユーザーよりも検索エンジンに向いたサイトもあるのです。
このようなサイトは、決してガイドライン違反ではないものの、かならずアルゴリズムによって対策されてしまうもの。そうならないためにも、まずは検索ユーザーを中心に考えた、質の高いコンテンツを作り続けることだけに注力しましょう。
結果はかならず後からついてきます。
運営者本位になり過ぎないことが大切
とても難しいことですが、質の高いサイトを作るためには、運営者本位になり過ぎないことが求められます。すべてのウェブサイトの目的は、ユーザーの疑問を解決し、行動を起こしてもらうことです。そして行動が関わる以上、かならず主義主張が生じ、運営者目線でのコンテンツになることは避けられないでしょう。
ですがあまりにも客観的になり過ぎて、自社のサービスを販売できないようなサイトでは意味がありません。そのため客観的な事実を中心にしながらも、運営者からの視点と主張も織り交ぜたコンテンツを作ることが大切です。そもそもあまりにもポジショントークに偏ってしまうと、ユーザーから精読してもらえません。
Googleはすべて見ている
あまりにも運営者本位で運営されている場合、必然的にユーザーからは避けられることになるでしょう。ユーザーはウェブサイトに訪れた後に、少しでも違和感を感じると、すぐに「戻るボタン」を押して検索結果に戻るのです。
Googleはこのようなユーザーの行動を見ており、満足しているかしていないかを判断しているといわれています。
多くの人の行動から、ウェブページの品質を推測し、検索順位の決定に利用しているのです。ポジショントークにならないように、自社のサービスに結びつけることは難しいですが、修正とテストを繰り返すことで、確実にユーザーの満足度を高められます。
検索エンジンに正しく情報を伝える
品質の高いサイトを作る重要性は、繰り返しお伝えしてきましたが、検索エンジンに評価してもらうためには相応の対策も大切です。それは検索エンジンを攻略するためではなく、正しくウェブサイトの情報を伝えることが目的。Googleのクローラーやアルゴリズムが、どれだけ高度なものとはいえ、機械であるために限界があるのです。たとえば機械は画像ファイルを視覚的に捉える、高度な判断ができません。
そのために、その画像が何を表しているのか説明書きを添える必要があります。くわしくは改めて解説しますが、つぎのようなものが代表的。
- 正しく記事タイトルを設定する
- 画像には説明用のタグを挿入する(ALTタグ)
- リストにはリストタグを使う
- 内部リンクで関連のある記事同士を結びつける
- 見出しには見出しタグを正しい構造に沿って使う
これらはごく一部ですが、どれも検索エンジンに情報を正しく伝えるためには欠かせないものです。
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自分でできる最低限の対策は必ず行う
Googleのコンテンツを認識する精度は年々向上しているため、ある程度は気にしなくても、上位表示できるケースもあります。ですがGoogleの読解力だけに頼らずに、自分でできる範囲のものであれば、できるだけ対策をしましょう。優れたコンテンツを作りながら、検索エンジンに正しく情報を伝えることがセットになって、はじめて品質の高さを認めてもらえるのです。
検索エンジンと正しく付き合っていく
Google の評価が突然下がることは、避けられるものではありません。ですが決して悪意でそうしているわけではなく、私たちがユーザーのためにコンテンツを作るように、Googleもユーザーのために検索結果を調整しているのです。
そのためGoogleに上位表示してもらうことだけを考えた、過度なSEO対策はできるだけ避ける必要があります。誠実にコンテンツを作り、正しい情報を検索エンジンに伝えるなど、地道な努力を重ねて、一時的な問題に振り回されないことが大切。それが検索エンジンと上手に付き合っていくための、何よりのコツです。