検索ユーザーに満足してもらうウェブサイトを作ったものの、思ったように検索順位が上がらないことはよくあります。むしろどれだけ懸命にコンテンツを作ったとしても、もともと検索順位はなかなか上がらないのがふつうなのです。
そこでどんなウェブサイトでも必要なのが改善と修正。本稿ではウェブサイトの修正と、そのために重要な役割を持つGoogleが提供しているサーチコンソールについて解説します。
ウェブサイトには継続した改善と修正が必要
ウェブサイトは作って終わりではありません。狙ったキーワードが、今何番目に表示されているのかなどは、つねにチェックしておく必要があります。それにウェブサイトの目的は、成果を増やすこと。
そのため制作後に、どれくらい成果に変化があったのかを確認しておかなければならないでしょう。また正しいウェブサイト、正しいコンテンツという正解は存在せず、ニーズもつねに変わり続けています。多くのライバルサイトも改善と修正を積み重ね、つねに上位表示を狙っていることから、一度だけ検索順位の1位を獲得できただけでは気を抜けません。そのためつねに継続した改善と修正が必要であり、運営し続けている限り続くものなのです。
上がるまで改善を続けることが上位表示の秘訣
そもそもウェブサイトを製作し、はじめから上位表示されることはまずありません。「他サイトに負けない素晴らしいコンテンツを作った」と自信を持っていたとしても、評価をするのは検索ユーザーとGoogleです。
そのためまずはコンテンツを製作し、そのあとは上位表示されるまで、つねに試行錯誤することが成功の秘訣。
検索結果の上位にいる有名なサイトでも、繰り返し修正と改善を続けてきた結果、ユーザーとGoogleから評価されているのです。
ウェブサイトは改善しやすいウェブサイトの特徴として、改善しやすいというメリットがあります。
同じテキストによるコンテンツには、本などの印刷物がありますが、これらは一度でも市場に出回ってしまうと改善はできません。
そのため一発勝負のために、印刷をする前に徹底的に考え抜き、最良と考える状態で発行されます。
ですがウェブサイトの場合は、かんたんに修正作業ができ、テスト的にリリースしてユーザーの反応を見る、という使い方が可能。
改善や修正は、ウェブサイトだからできることですから、このメリットは最大限活かすべきなのです。
記事タイトルや説明文の問題
もし運営するウェブサイトが、毎日1,000回以上も検索結果に表示されているのに、ほとんどクリックされていなければ「読んでみたいな」と思われていないのかもしれません。
検索結果に表示されている記事タイトルや説明文が、ユーザーの検索意図とマッチしておらず「求めている情報がない」と感じている認識されている恐れがあります。
つまり検索結果に表示はされているのに、なかなかクリックしてもらえず、アクセス数が増えない場合は、記事タイトルや説明文が問題なのかもしれません。
記事タイトルと説明文の修正は効果が出やすい
検索結果に表示されている記事タイトルと説明文に問題がありそうなら、修正が必要でしょう。なぜなら記事タイトルと説明文の修正は、いちばん効果の出やすい施策だからです。
記事タイトルを魅力的にするだけで、ユーザーからクリックされやすくなり、またGoogleが最もSEOに大切な要素だと判断していることから、上位表示できる可能性も高くなります。
それだけ記事タイトルや説明文は重要なもの。
たとえば本格的なイタリアンを食べたいと感じている人は、「本格イタリア料理」と看板にあるお店と「パスタのおいしい喫茶店」と看板にあるお店なら、前者を選ぶでしょう。どちらもおいしいパスタは食べられるかもしれませんが、イタリア料理を食べるなら前者の方が、求めている可能性が高いですよね。
これと同じように、記事タイトルと説明文は、検索ユーザーがウェブサイトを読むかどうかの判断するために見ている大切な要素なのです。とはいえ記事タイトルや説明文の問題を把握するためには、表示回数や検索順位、クリック率などを把握しなければなりません。
そこで活躍するのがサーチコンソールです。
サーチコンソールとは
サーチコンソールとは、Googleが無料で提供する、ウェブサイトの改善のためには欠かせないツールです。
- 検索結果への表示回数
- クリック数
- クリック率
- 検索順位
- インデックス状況
- クローラーの訪問状況
- エラー情報
- 被リンク数
- ペナルティに関する情報
このようにウェブサイトの運営者が把握しなければならない、基本的な情報をすべて分析できる便利なツール。ウェブサイトの改善と修正は、サーチコンソールのデータをもとに、問題を仮定しながら行います。
ウェブサイトの状況を把握できる
サーチコンソールはウェブサイトの状況を把握できるツールです。ウェブサイトを把握して診断するためのツールには、有償の製品もありますが、基本的にはサーチコンソールだけで十分。
実際に検索結果を表示しているGoogleが提供するデータですから、信頼性・正確性が最も高いです。また他サイトを含めた、よほどテクニカルな分析を求めない限り、サーチコンソールだけでもほとんどの分析ができます。
サーチコンソールを使いたくない、というサイト運営者もまれにいますが、せっかく舗装されたきれいな道があるのに、わざわざ未舗装の荒れた道を歩くようなもの。データの蓄積にも時間がかかるので、サイト製作が始まったらすぐに導入しましょう。
表示回数
表示回数は運営しているウェブサイトが、検索結果にどれだけ表示されたのかを示す回数です。そもそも表示回数があまりにも少ない場合は、コンテンツの量や質が足りていないと判断できます。
表示回数は多いのに、アクセス数が少ないのであれば、コンテンツの質が低く順位が低い、記事タイトルや説明文が魅力的ではない、と判断できるでしょう。
クリック数
クリック数は実際に検索結果からクリックされて、ウェブサイトにユーザーが訪問した回数です。アクセス解析のデータと大幅にズレることが多いですが、サーチコンソールの数値は、あくまで検索結果からクリックされた回数。
アクセス解析では、あらゆる検索エンジン、SNS、アプリからの流入なども含まれています。表示回数が増えてきたのであれば、検索順位を上げながら、クリック数を伸ばす施策をはじめる必要があるかもしれません。
クリック率
クリック率は検索結果に表示され、どれだけの確率でクリックされたかが分かるデータです。
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1位 | 21.12% |
2位 | 10.65% |
3位 | 7.57% |
4位 | 4.66% |
5位 | 3.42% |
6位 | 2.56% |
7位 | 2.69% |
8位 | 1.74% |
9位 | 1.74% |
10位 | 1.64% |
このGoogleが公表している検索順位ごとのクリック率から、運営しているウェブサイトに問題がないかを把握できます。たとえばあるキーワードで1位にいるのに、クリック率が10%しかない場合は、記事タイトルや説明文に問題があると判断できます。
平均値で21.12%なので、努力次第では30%台にすることも可能。
仮にクリック率を10%から30%まで引き上げられると、単純に同じキーワードでもアクセス数は3倍となるためとても重要です。また検索順位が5位にいるのに、クリック率が10%ほどあるのなら、上位表示できる可能性がとても高いと考えられます。
なぜなら他サイトよりも、運営サイトがクリックされていることから、記事タイトルと説明文がより検索意図にマッチしていると仮定できるからです。コンテンツの質を上げることで、コンテンツそのものの評価に加えて、ユーザーのクリック行動により、かなり高い確率で上位表示できるでしょう。
検索順位
検索順位はそのままキーワードごと、またはウェブページごとの平均順位をチェックできます。表示回数が多いのに検索順位が低いコンテンツは、上位表示できればたくさんのアクセスが期待できるため、改善の余地があり優先度は高いです。
また先ほども説明しましたが、検索順位が高いのにクリック率が低いのであれば、記事タイトルと説明文を修正が必要かもしれません。このようにサーチコンソールには、コンテンツを改善するための詳細な分析が可能です。