先日、SalesCloud認定コンサルタントの試験を受験し、合格いたしました。今回は勉強方法と実際に受験した所感についてお話しします。
Salesforce試験全体の概要や、アドミニストレーター試験については下記をご覧ください。
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試験の特徴
まず試験勉強および試験を受験して強く感じたのは、「狭く深く」と「設定以外の知識」が問われている点です。
アドミン試験に比べて「狭く深く」
認定アドミニストレーターの試験はSalesforce全般の機能や設定についてまんべんなく問われております。
一方、SalesCloud認定コンサルタントの試験は、認定アドミニストレーターの知識をベースとしながらも、SalesCloudに関する深い知識が問われている点です。
以下、「認定アドミニストレーターでは出ていない」かつ「SalesCloud認定コンサルタント」で学んだ単語をいくつか列挙してみます。いずれも必須の単語ですので、もし初見の単語がありましたらヘルプ等で確認してみてください。
- Salesforce Connect
- オーバーレイ分割売上予測
- パートナー関連リスト
- 個人取引先
- Einstein リードスコアリング
- 数量スケジュール/収益スケジュール
- 高度な通貨管理
Salesforce設定以外の知識
コンサルタントの試験としてもう一つ特徴的なのは、単なる設定のみならずソリューションとして設計するために考えるべきことが問われている点です。
具体的に一つ例題を見てみましょう。
A.Salesforceのリリースがあり、時間がかかる可能性があることを伝える
B.リリースの影響が不明なので、すべての作業を停止する
C.翌週のプロジェクト計画を更新し、変更を伝える
D.プロジェクトを早めに終わらせ、リリース日前にデプロイする
(答えはこのページの末尾にあります)
問題を見てみても、単なる設定や知識問題とは異なる方向性であることが見て取れると思います。
Sales Cloudの問題では、単なる設定や正誤問題に限らず、「ベストプラクティスはどれか?」について問われることがあります。Salesforceのみならず、業界知識やIT知識についてもある程度カバーしておく必要があります。
試験のポイント(ベストプラクティスの考え方)
標準機能(コンフィグ設定) VS カスタム開発(コーディングによる開発)
パッケージ製品の良いところは、サインアップした状態である程度機能が提供されているため、低工数で開発ができることです。大前提として、標準機能が使えるのであればそれを使う選択肢を選びます。そのため、標準機能で実装できるものはカスタム開発ではなく標準機能を利用するのがベストです。どうしても要件を満たせないときはカスタム開発を実施します。
問題の選択肢を見た時に、いずれの方法でも実装できる場合があります。その場合は標準機能で解決できる選択肢を選ぶようにしましょう。
自動化機能
Salesforceには、ワークフロー・承認プロセス・入力規則・割り当てルール・Apexトリガなど色々な自動化機能が提供されています。開発の際は、処理が複数機能にまたがないようにすることがベストプラクティスになります。
例えば、ある要件を満たすために、入力規則とApexトリガを使用した場合、実行順序(どっちの処理が先に動くのか)、エラーハンドリングのタイミングをコントロールできず、想定外の挙動となってしまう可能性があります。
問題の選択肢で、「ワークフローで~して、割り当てルールで~する」といった選択肢があったときは疑ってかかり、ほかに1つの機能で自動化できる選択肢がないか探しましょう。
勉強方法
公式のTrailmix
認定アドミニストレーターの際はTrailheadは迂遠といった話をしましたが、SalesCloudの場合は単なる設定のみならず、ベストプラクティスも考慮する必要があります。Trailheadでは具体的な事例とともに「こうした状況ではこれを選択する」といった話がよく出てきますので、Trailheadで考え方を学ぶのがおすすめです。特に出題割合の高い「SalesCloudソリューションの設計」「取引先と取引先責任者の管理」「商談の管理」「実装戦略」だけでも見ておくようにしましょう。受験ガイドも併せて参照してください。
演習問題
実際の試験の雰囲気を見るためには、過去の受験者のヒヤリングをもとに作成した、演習問題に触れておくのもおすすめです。すでに受験した有志で模擬問題を公開している方もいらっしゃいますので、こちらも合わせて参考にするのをお勧めします。
弊社でも現在SalesCloud試験対策用の講座と演習問題を準備しておりますので、完成・リリース次第ご案内いたします。
問題の解答.C
バージョンアップ後にリリースするのがベストプラクティス