経営の自動化では、まず「ルーチンワーク」から徐々に自動化を推し進める方法がおすすめです。そこで着目したいのが「請求・集金業務の自動化」です。請求・集金業務は大半の企業で日常的に発生する業務であり、物理的・精神的な負担も大きいもの。請求・集金業務を自動化することで、日常の業務に余白が生まれ、業務廃棄と生産性の向上が見込めると考えられます。
自動化の第一歩「請求・集金自動化」
請求・集金管理業務の自動化はルーチンワークの中で最も着手しやすく、なおかつ効果が大きい業務です。業務効率化に対する意識が高い米国では、日本よりもルーチンワークの自動化が進んでおり、中でも請求・集金業務自動化は当然のように行われています。2018年にHyland Software社が行った調査では、調査対象の約6割が「請求書の支払業務を自動化している」と回答しています。
一般的に請求・集金管理業務は「請求書作成」「請求書送付」「決済」「入金消込(確認含む)」の4つに大別されます。
この4ステップが自動化されれば、その後に続くより複雑な業務(債権管理業務や与信管理業務など)に投下するリソースを増やすことができるでしょう。
請求・集金業務の自動化で発生する具体的なメリット
では、請求・集金業務の自動化についてもう少し具体的に見ていきましょう。請求・集金業務の自動化では、次のようなメリットが発生すると考えられます。
「固定の雑務」が減ることで担当者の負担が軽減
請求・集金業務の自動化は、「雑務の削減」そのものです。また、雑務の削減はバーチャル経営が推奨する「業務廃棄」を体現するものでもあります。
例えば小額な決済が高い頻度で発生する場合、決済のたびに確認作業が必要になるとしましょう。決済の確認にかかる労力は金額にかかわらず一定ですから、業務的なインパクトが小さいわりには、担当者の負担が大きいのです。そのため、「請求書作成と送付」「決済確認」、「入金消込」といった業務を丸ごと自動化できれば、大幅な業務効率化につながると考えられます。
生産性向上
生産性を向上させるために最も効果的なことは、コア業務に投下できるリソースを増やすことです。さらに、生産性の向上は「付加価値を生み出しやすい企業体質」につながります。
固定費の削減
請求・集金関連の業務は、「ゴトウ日」や月末・月初など特定の時期に集中しやすいため、この時期に発生する固定費を削減することにつながります。特に残業代をはじめとした人件費の削減には、大きな効果があると考えられます。
サブスク型ビジネスを効率よく運営できる
請求・集金関連の自動化は、継続課金を前提としたサブスク型ビジネスとの親和性が高いです。固定された金額だけではなく、従量課金の部分にも対応できれば、サブスク型ビジネスの固定費を下げつつ、効率の良い運営が可能になります。
DXの下地「デジタイゼーション」が進む
DXは、その前段である「デジタイゼーション(アナログデータのデジタル化)」と「デジタライゼーション(業務プロセスのデジタル化)」を経て達成されるとされています。請求・集金関連の自動化は、デジタイゼーションの一種です。請求・集金の部分から「脱紙文化」「固定業務のデジタル化」を進めることで、他の業務にもデジタイゼーションを波及させるための土台になり得るのです。
請求書発行から入金消込までワンストップで効率化「Payment Automation」
バーチャル経営では、DXの下地としての自動化対策として、請求・集金業務の自動化ツール「Payment Automation」を採用しています。Payment Automationはベンチャーネットが独自に開発したツールで、経理担当や営業担当の業務不可を軽減し、生産性向上を支援するツールです。
請求書作成・送付・決済・入金消込にかかる経理負担を軽減
Payment Automationの基本的な動作は以下3つです。
- 請求書をPDFファイルで作成し、お客様へEメールで送信
- Eメールに記載された情報に従ってお客様が決済情報を入力
- お客様からの入金/決済が完了したかどうかを自動的にチェックし、請求ステータスに反映
この3つの動作によって、「請求書作成と送付」「決済確認」「請求ステータスの反映」が自動化されます。請求管理業務が自動化されるだけでなく、各担当者が担当している請求に対する着金をリアルタイムに把握できるため、経理担当者に確認する手間がなくなります。
豊富な決済連携
Payment Automationは、「バーチャル口座」「Web口座振替」「クレジットカード支払い」「銀行振込*」に対応しています。相手方の都合に合わせて自由に決済手段を選択できることから、顧客企業ごとに異なっていた請求・集金業務を一元化することができます。
*銀行振込に関しては、請求書の作成・送付のみ対応。決済状況の確認には対応していません。
API連携による高い柔軟性
Payment Automationは、既存システムと決済代行会社との連携をAPIで実装しています。既存システムに組み込みやすく、複数の決済代行会社を選べる柔軟性が強みです。
SFA・CRM連携で契約後の追跡も容易に
Payment Automationは、SFA/CRMパッケージ「Salesforce」との連携も可能です。SFA/CRMとの連携では、営業担当者が契約後の請求・集金・消込を容易に追跡できるほか、会計側へのデータ送信プロセスも自動化することが可能です。また、今後はkintoneやNetSuiteとの連携も想定しています。
まとめ
ここでは、バーチャル経営が推奨する請求・集金作業の自動化対策として、Payment Automationを紹介しました。Payment Automationは、ベンチャーネットがこれまで蓄積したノウハウをもとに開発した独自ツールです。複数の決済方法・決済代行会社に対応し、今後はメジャーなSFA/CRMとの連携も想定しています。請求・決済の自動化にご興味がおありでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。